【薬剤師が解説】下痢を伴う便秘の原因と対処法は?

下痢を伴う便秘の原因と対処法は?

「普段は便秘なのに急に下痢になった」
「下痢と便秘を繰り返している」
など、便秘と下痢という相反事象がなぜか同じタイミングで起こる、あなた。
あなたは腸も体も疲れているのかもしれません。

 

 

腸が疲れれば便秘も下痢もおならも臭くなる

腸に負担がかかると腸の機能が低下する

腸はとてもデリケートで、疲れを感じると機能が低下します。
便秘や下痢、おならが臭いといった症状が、短期的にパッと出る方は腸が疲れているのかもしれません。
腸が疲れる原因は複数ありますが、現代を生きる私たちが特に気をつけたいのが乱れた食生活とストレス。

 

週に3〜4回は飲み歩くとか、ファストフードばかりなど食生活の乱れは精神的なストレスに直結します。
また、普段の仕事や生活のストレスはゼロにはなりませんが、自分なりのリフレッシュ方法がなく常にイライラがあったり、眠れないなどの症状があったりする場合は特に注意が必要です。

 

特に楽しい飲み会ではなく、気を遣う接待が多いなんていう方は、意識的に腸を労いたいところです。

 

下痢と便秘を繰り返す人の原因のほとんどはストレス

先ほどの話とすこし重複する部分がありますが、とても重要なことなのでもう少しストレスと腸について深堀した情報を紹介します。

 

腸と脳は神経ネットワークが億単位でつながっており、ほかの臓器と比べても密接に関わりがあります。
このことを「脳腸相関」と言います。

 

腸の状態が悪くなれば脳の状態も悪くなりますし、脳の状態が悪くなれば腸の状態も悪くなります。
日頃からストレス過多となり、脳が休まることがない状況だと腸の状態が不安定になり、下痢や便秘を交互に繰り返す症状として出てきます。

 

日本人は非常にまじめな性格で、責任感もあり、社会的な見られ方も重要視する人が多いため、ストレスをため込む人が非常に多く、便秘と下痢を繰り返す症状を訴える方が多いのです。
性格や社会の流れがこうなっているのは仕方のないことですが、症状が出ているということは体からのなにかしらのサインです。

 

自分なりのストレス発散法を見つけだし、体をいたわるようにしてください。
その際注意してほしいのが、ストレスを回避するための過度な飲酒や甘いものは腸内フローラを乱す原因となり、結果として症状の悪化させてしまうことが考えられますので、スポーツや温泉、カラオケなど健康的なストレス発散方法を実践してくださいね。

 

腸の機能が低下すれば便秘になる

腸は食べ物を消化・吸収する機能を持っているため、機能が低下すると腸内環境が乱れます。
腸内環境が乱れると、善玉菌よりも悪玉菌が増え、おならが臭くなったり腸の動きが鈍り便秘になったりします。

 

腸の機能が低下すると下痢にもなる

腸は水分を吸収する重要な場所でもあります。
腸の機能が低下すると、水分の吸収がうまくできなくなります。
水分の吸収がうまくできなくなると、余分な水分が便にいき、便の水分量が増えて下痢になります。

 

 

便秘と下痢を繰り返すのはただの便秘ではない

過敏性腸症候群は便秘と下痢を繰り返す

数日おきに便秘と下痢を繰り返すという方は、過敏性腸症候群かもしれません。
過敏性腸症候群は、例えるならば「お腹の風邪」。
風邪を引くと熱が出たり、寒気がしたりするように、過敏性腸症候群になると便秘になったり下痢になったりするのです。

 

日本人は過敏性腸症候群が多い

日本人の10%が過敏性腸症候群であるといわれ、決して珍しい病気ではありません。
下痢と便秘を繰り返すのが特徴で、30歳以下の若年層にもよくみられる病気です。
日本人っぽいと言ってしまうとそこで終わりなのですが、デリケートで自分に厳しく、ストレスを抱えやすい民族であるということは言えるでしょう。

 

過敏性腸症候群は市販の薬では改善できない?

セレキノンSという市販薬が過敏性腸症候群に効果のある市販薬として売られています。

画像引用:田辺三菱製薬 セレキノンSブランドサイト

  • 商品名:セレキノンS
  • 成分名:トリメブチンマレイン酸塩
  • 剤型:錠剤

 

この薬はスイッチOTCと言って、病院を受診しないともらえない薬をドラッグストアで購入できるようになったものです。
便秘と下痢を繰り返し、改善の傾向が見られない方は薬剤師のいるドラッグストアで購入を検討してみましょう。

 

すでに紹介していますが、過敏性腸症候群の原因はストレスであることが多く、その原因の対策なしに市販薬だけで改善は難しいでしょう。
普段の生活習慣の改善も合わせておこないましょうね。

 

 

便秘と下痢って真逆なのに同時に起こるの?

便秘も下痢も自律神経が支配している

便秘と下痢って、そもそも正反対のような気がするけど、なんで同時に起こるんだ?と思いますよね。
その答えは腸にあります。

 

腸は自分の意思では動かせませんよね。
じゃあ何が動かしているのか?というと、交感神経と副交感神経という自律神経が動かしています。

 

自律神経の働きは繊細で、ストレスによってうまく働かなくなったり、過剰に働いたりします。
その結果、便秘になったり下痢になったりするわけです。

 

 

日常で便秘や下痢の症状がみられたときの対策法

便秘と下痢の繰り返しがあるなら病院受診

便秘と下痢を繰り返すという症状は、通常の便秘や下痢ではまずありません。
過敏性腸症候群の他、大腸がんの症状でもあり、便秘や下痢の繰り返しがある場合は病院受診が必要です。

 

日常のストレスケアが意外と大切

便秘と下痢、ストレスってつながりがあるようには思えませんが、密接に関係しているのです。
緊張すると脈が早くなるのも自律神経の働き。
睡眠も自律神経が調整していて、ストレス過多で睡眠リズムが狂うのはみなさんよくご存知ではないでしょうか。

 

何かしらの症状が出ないと自覚症状なく捉えにくいストレスの蓄積。
ストレスゼロの生活は無理でも、日常的なストレス解消方法を持っておくことは大切なことです。

 

一時的な便秘や下痢は市販の薬で対策してみよう

便秘や下痢を繰り返すわけでなく、一時的な便秘や下痢の場合は市販の薬で対応できます。
便秘であれば酸化マグネシウム系の薬から試してみるといいでしょう。

 

アレであたったかな?の下痢は絶対に薬を使わない

下痢の場合、いわゆる食あたりが原因と思われる場合は絶対に薬を使ってはいけません。
下痢は菌の排出でもあり、下痢止めで下痢を止めてしまうと症状を長引かせます。
生焼けの肉や牡蠣など、食品が下痢の原因かも?という場合は、市販の下痢止めはNGです。

 

 

便秘と下痢を繰り返すなら病院へ

便秘と下痢を繰り返す場合の対策で大切なのは、気づいた時点で病院に行くこと。
通常の下痢や便秘であれば、それぞれ単独で症状が出ることはあっても、便秘と下痢を繰り返すといったことはありません。
便秘と下痢を繰り返すのを不思議に感じたら、「あ、この感覚が過敏性腸症候群や腸の機能低下の危険信号なんだ」ということをまず自覚しましょう。

 


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