【薬剤師解説】医療用便秘薬『アミティーザ』の便秘解消効果、副作用について

医療用便秘薬『アミティーザ』の効果、副作用について

薬剤師の安永です!
本日は、便秘に用いるお薬の、『アミティーザ』について、ご説明させて頂きます。

 

アミティーザ(ルビプロストン)は、慢性便秘症に対して処方されるお薬の中でも、比較的新しいお薬です。
マイランEPD合同会社という、ポリフルなどの便通を改善するお薬も作っている、実績のあるメーカーが販売しています。
便秘に用いるお薬は非常に多く、使い方が難しいものや飲み合わせが難しいものもあるので、しっかりとご説明させていただきますね。

 

 

 

成分・剤型

画像引用:マイランEPD合同会社

  • 商品名:アミティーザカプセル24μg
  • 成分名:ルビプロストン
  • 剤型:軟カプセル剤

 

アミティーザの成分は『ルビプロストン』です。
薬価は便秘薬の中では高く、1カプセル当たり161.1円となります。
1日2回服用するお薬なので、1日薬価は320円程度となるのです。

 

便秘薬の中では破格に高いお薬ですが、その分効果も認められており、従来のお薬よりも体に対する負担も少ないと言われています。
また、2018年3月時点ではジェネリック医薬品は発売されていません。

 

 

▲目次にもどる

効能・効果

アミティーザは、便通を改善するお薬です。
小腸の粘膜を刺激して、腸内に水分を引き寄せることで便をやわらかくする働きがあります。

 

腸に水分を引き寄せるお薬はこれまでにもいくつかありましたが、アミティーザはClC-2チャネル活性化剤(クロライドチャネルアクチベーター)と呼ばれるお薬で、これまでに無い仕組みのお薬となるのです。
小腸においてクロライド(ClC-2)チャネルというClイオンの通り道を刺激することで、便秘を解消することがわかっています。
医師や薬剤師によっては、“腸液を出させることで便を柔らかくする”という説明をしているかもしれませんが、これも正しい説明なのです。

 

 

▲目次にもどる

飲み方・効果時間など

飲み方

アミティーザは、1回1カプセルを朝食後と夕食後の1日2回、お水と一緒に飲んでいただきます。
腸に水分を引き込むことで作用をするので、日常的に水を多めに飲むようにすると、より効果を発揮します。
症状によって適宜減量することも認められていますが、医師の判断を仰ぐようにしてください。

 

効果時間

アミティーザは、服用後24時間程度で排便が起こると言われています。
しかし、この効果については個人差も大きく、「○○時間後に効果が現れます!」と明確なご説明をすることは難しいのです。
イメージとしては、アミティーザを服用した2人に1人は24時間くらいで効果が出て、残りの方は前後する、とお考えください。
服用を継続して症状が安定すれば、1日1回、良い便が出るようになるのです。

 

 

▲目次にもどる

副作用

アミティーザは効果の高い薬剤ですが、飲み始めを中心に、下痢や吐き気、腹痛が出ることがあります。
これらの症状は投与後1〜2日目に起こることが多く、そのうち90%は2週間の間に発現することが分かっています。
飲み始めには、十分に気を付けるようにしましょう。

 

 

▲目次にもどる

注意点

アミティーザは24時間前後で効果が出ると言われていますが、個人差も大きな薬剤です。
朝から服用を開始したとしても翌朝に効果が出るのではなく、夜間や日中に排便をもよおしてしまうこともあるのです。
思わぬタイミングで便意が出てしまうので、効果の実感がつかめるまでは、注意をするようにして下さい。

 

また、腫瘍,ヘルニア等による腸閉塞が確認されているケースでは、アミティーザは禁忌とされています。
全く便が出ない状態が続いている場合には、アミティーザを継続するのではなく、専門医に相談をするようにしてください。

 

 

▲目次にもどる

Q&A

薬価が高いけど何とかならないの?

アミティーザは1日薬価が320円であるので、3割負担では1か月に薬剤費としておよそ3,000円が必要となります。
これに診察代や調剤技術料がかかるので、1か月の医療費は5,000円程度となるのです。
いくら便秘で悩んでいるからと言っても、5,000円は少し高いですよね…。

 

そのような場合には、一部の医師は1日1カプセルで飲むように指導しているそうです。
この服用方法で効果が得られるのであれば、半額で治療していくことが出来るので、非常にメリットのある方法なのです。
(適宜増減が可能なお薬ですが、お薬の調節は専門家との相談の上、自己判断にならないようにしてください。)

 

妊娠や授乳をしている人でも飲んでよいの?

アミティーザでは、妊婦の方は禁忌となっているので、服用はしないようにして下さい。
また、乳汁中に移行することも分かっているので、授乳婦の方では服用を控えるか、母乳以外の方法を選ぶようにして下さい。
(妊婦の方ではまずは食物繊維や乳酸菌の摂取、生活習慣の改善を心がけ、薬に頼らない便通改善を目指しましょう。どうしてもという場合には、酸化マグネシウム製剤などが使用可能です。)

 

長く飲むことで癖にならないの?

便秘薬の中では、癖になるお薬もいくつか存在しています。
これらは「大腸刺激性下剤」とよばれるお薬で、ラキソベロンやプルゼニドなどが代表的です。
このような薬剤では、大腸が刺激に慣れてしまい、便秘薬無しでは便が出なくなってしまうのです。
アミティーザはこのような大腸を刺激して排便させるお薬ではなく、水分を増やして排便させる、非常にマイルドな薬剤です。
長期的に考えても、安全に使っていくことのできるお薬と言えるのです。

 

酸化マグネシウムとは違うの?

便に水分を含ませるお薬としては、酸化マグネシウムを含んだ薬剤(マグミットや酸化マグネシウム「ヨシダ」など)が有名です。
これらは効果も高く、妊婦さんや小さいお子様にも使えるほど安全で、薬価も安いという三拍子そろった薬剤です。
腸に水分を引き込むという点では同じですが、酸化マグネシウムは大腸で作用し、アミティーザは小腸で作用するという特徴があるのです。
便が出来始める段階から作用することが出来るので、より高い効果が期待できるのです。

 

 

▲目次にもどる

まとめ:従来の便秘薬が効かなかった人に

これまでに、腸管内に水分を引き込んで便を柔らかくするお薬は数多く存在していましたが、アミティーザのような仕組みで効くお薬は、ほとんどありませんでした。
従来の便秘薬で効果が出なかった方や、刺激性下剤の副作用を気にされる方では、ぜひ一度試していただきたいお薬なのです。
現在では似たお薬で、『リンゼス』というお薬が発売されていますが、こちらも同様に画期的な薬剤であると言われています。
お薬でお困りのことがありましたら、薬剤師までお気軽にご相談ください!

強い便秘薬と体に優しい便秘薬を使い分けて、毎朝のスッキリ習慣をつけるまでの道筋を紹介!

【薬剤師が教える】便秘薬の選び方とおすすめ

 


薬剤師たからの無料セミナー開催中!