【薬剤師解説】医療用の整腸剤『ラックビー』の便秘解消効果、副作用について

医療用医薬品『ラックビー』の効果、副作用について

薬剤師の安永です!
本日は、整腸剤のひとつである、『ラックビー』について、ご説明させて頂きます。

 

ラックビー(ビフィズス菌、耐性乳酸菌)は、腸内細菌のバランスを整えて、腸の働きを良くするお薬です。
ビフィズス菌や乳酸菌のお薬は、腸内フローラと呼ばれる腸内環境を整えるためには、非常に重要なお薬であると言われています。
ドラッグストアなどでも様々な整腸剤が購入できますが、今回は医療用医薬品で用いられている「ラックビー」について、ご説明させていただきますね。

 

 

 

成分・剤型

画像引用:興和創薬株式会社

  • 商品名:ラックビー錠、ラックビー微粒N、ラックビーR散
  • 成分名:ビフィズス菌(Bifidobacterium longum, Bifidobacterium infantis)、耐性乳酸菌(Bifidobacterium longum)
  • 剤型:錠剤、散剤

 

ラックビーには3つの種類があります。
ラックビー錠とラックビー微粒Nは同じ成分で、錠剤と散剤の違いです。
剤型が違うので一部の添加物は異なりますが、メインとなる成分はいずれもビフィズス菌10mgとなります。
一般的な発酵食品にも用いられている、ロンガム種やインファンティス種という菌種が用いられていることが特徴です。
薬価は錠剤のラックビー錠では5.8円/錠、散剤のラックビー微粒Nでは6.2円/gとなっています。

 

ラックビーRは耐性乳酸菌という成分が含まれており、腸内に抗生物質が存在しても効果を発揮するという特徴があります。
薬価は6.2円/gであり、ラックビー微粒Nと同価格となっています。

 

ちなみに味はというと、ホットケーキミックスをイメージして頂ければ分かりやすいでしょうか?
苦味などは全くと言って良いほど無いので、小さなお子さんにも好評なお薬なのです。

 

 

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効能・効果

ラックビーは、お腹の調子を良くすることが出来る整腸剤です。
下痢や便秘の症状に効果があり、腸内細菌のバランスを保つ効果もあります。
腸の中に有害な菌が存在したとしても、腸内細菌叢のバランスが取れていれば、病原性を発揮しないことが分かっています。
この腸内細菌のバランスが崩れていると、有害菌が増殖して有害物質を作り出し、下痢や便秘などを起こしてしまうのです。
ラックビーでは腸内で乳酸菌を産生することで、有害菌の増殖を抑えます。
これによって、下痢や便秘、お腹の張りを抑えることが出来るのです。

 

また、ラックビーR散は、他の2種類とは異なり、抗生物質に対する耐性を持った菌が本体となっています。
風邪などで抗生物質を飲んだ際に、お腹を壊してしまった経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これは、抗生物質がもともと腸にいる善玉菌にも効いてしまうことで、下痢を起こしてしまうのです。
ラックビーR散の主成分となっている耐性乳酸菌では、腸内に抗生物質が存在しても生育するという特徴があります。
ラックビーR散を同時に飲むことで、抗生物質によっても死滅することなく、腸内有用菌としての作用を発揮することが出来るのです。

 

 

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飲み方・効果時間など

飲み方

ラックビー錠とラックビーNでは、1回1〜2錠(1〜2g)を1日3回、お水と一緒に飲んでいただきます。
ラックビーRでは、1回1gを1日3回、お水と一緒に飲んでいただきます。
ビフィズス菌および多くの乳酸菌製剤は胃酸に弱いため、空腹時に服用すると腸内で死滅してしまいます。
食後に服用することで、腸内の酸は弱まっており、死滅することなく腸まで届くのです。
また、症状によって適宜減量することも認められていますが、医師の判断を仰ぐようにしてください。

 

効果時間

ラックビーは腸内細菌叢を整えるお薬なので、即効性はあまり期待できません。
数日飲み続けることで効果を発揮するので、直ちに症状が改善しなかったとしても、継続するようにして下さい。

 

 

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副作用

整腸剤であるラックビーでは、副作用はほとんど報告されていません。
まれにアナフィラキシー様症状やお腹の張り、発疹などが報告されていますが、症状は軽いものであり、気にする必要はほとんどありません。
ヨーグルトを食べるようなイメージのお薬といえば、安全性が分かって頂けるでしょうか?

 

 

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注意点

ラックビー錠やラックビー微粒Nでは問題となりませんが、ラックビーR散においては、牛乳アレルギーの方は服用できません。

 

また、ラックビーは生菌を用いたお薬であるので、湿気に注意するようにして下さい。
特に小さなお子様用に小分けにしている場合などでは、気密性の高い容器に入れて、湿気の少ない場所に保存するようにして下さい。

 

 

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Q&A

妊娠や授乳をしている人でも飲んでよいの?小さい子やお年寄りは?

ラックビーは安全性の高いお薬であり、妊娠をしている方や授乳をしている方においても、服用することのできるお薬です。
むしろ、ラックビーの親戚である「新ビオフェルミンS」がマザーズセレクションに選ばれるくらい、ママたちのにも評判の良いお薬なのです。

 

ただし、服用しているお薬は主治医の先生に把握しておいていただきたいので、診察を受ける場合などには服用していることを伝えるようにして下さいね。

 

小さい子では、細粒であれば3か月くらいから服用しても問題はありません。
ただし、赤ちゃんの腸内はすでにビフィズス菌で満たされていると言われています。
風邪で抗生物質を服用したり、ずっと下痢が続いているなどで無ければ、無理に飲む必要はないと考えられます。
お年寄りについても、問題なく服用して頂けるので、ラックビーの服用は多くの薬剤師が推奨しています。

 

整腸剤って、本当に効果はあるの?

ラックビーに代表される整腸剤は、副作用はほとんど無い代わりに、効果も低いというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実はそんなことはありません。ラックビーの驚くべきデータをご紹介しましょう。
腸炎、消化不良、感冒などによる下痢症の方307名にラックビーを飲んでいただいたところ、改善効果(有効以上)を示した方はなんと、乳幼児で86.8%(198/228)、成人で81.0%(64/79)の合計85.3%(262/307)だったのです。
薬剤師として様々なお薬のデータを見る機会がありますが、8割以上の方に効果を示すお薬って、なかなか無いですよ!
これほどの効果のお薬が、副作用のリスクもほとんどなく安価で飲めるということは、実はスゴイことなのです。

 

市販では売っていないの?

病院でラックビーを処方してもらう場合、診察料や調剤料など、意外とお金がかかってしまいます。
しかも、あまり長い日数は処方してもらうことが出来ません。
もしも市販で買うことが出来れば、病院に行く手間も省け、メリットがありますよね!

 

残念ながら、ラックビーと全く同じお薬は、現在は残念ながら市販はされていません。
しかし、市販の整腸剤や乳酸菌サプリでも似たお薬はたくさんあるので、薬剤師までお気軽にご相談ください。

 

 

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まとめ:下痢や便秘のファーストチョイスたりうる整腸剤

ラックビーは医療用の乳酸菌製剤としては、良く使われるお薬の一つです。
下痢や便秘でお困りの方では、その他のお薬を試す前に一度は試していただきたいと考えているので、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。

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