センナ茶の注意点|「お茶だから安全」は間違い!常飲は避け便秘の辛い時だけの利用を

センナ茶の効果と注意点について

市販センナ茶危険性

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『スルスル』『スッキリ』『モリモリ』『快腸』…。
ドラッグストアや通販サイトには、いかにも便秘やダイエットに効果があるかのような商品名や宣伝文句で売られている健康茶が、数多く並んでいます。
「便秘に悩んでいるけど下剤はちょっと…」と考えている人にとってはとても魅力的に映る商品ですよね。

 

お茶というとつい「下剤と違って安全だから安心」と思ってしまいがちなもの。
しかし、これらの健康茶、中には下剤と同じような効果とリスクのある商品があることをご存知でしょうか?
ここでは、そのような強い効き目とリスクをあわせ持つ『センナ茶(センナ茎茶)』についてご紹介します。

 

 

お茶を飲む習慣の便秘解消効果と、『便秘茶』の選び方の注意点についてはこちら

お茶は便秘に効く?お茶を飲む習慣と『便秘茶』の効果と注意点について

 

 

センナ茶(センナ茎茶)とはどんなもの?

市販センナ茶概要

はじめに、センナ茶(センナ茎茶)とはどのようなものかについてご紹介します。

 

センナとは?

まずは、センナ茶の『センナ』とはなにかについてみていきましょう。
センナとは、アフリカ原産のマメ科の植物です。

センナ亜種アンデスノオトメ画像

センナの亜種『アンデスノオトメ』

5枚の黄色い花弁を持つ花を咲かせた後、長さ6cmほどの莢(実)を成します。
センナには強力な便秘解消効果を持つ成分が含まれており、古くから下剤として活用されてきています。

 

センナに含まれる便秘解消成分『センノシド』について

センナに含まれるセンノシドは、医薬品でも使用されている強力な下剤成分です。
センナの実や葉はこのセンノシドを多く含み、日本においては医薬品として扱われます。
そのため、お茶などの健康食品にセンナの実や葉の部分を使用することはできません。

 

センナの茎は実や葉の部分と比べ効果が弱く、医薬品として扱われません。
センナ茶には、このセンナ茎をを乾燥させたもの、もしくはセンナ茎の抽出エキスが主に使用されています。
しかし、センナの茎にも、葉や実には劣るもののやはりこのセンノシドが含まれています。

 

 

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センナ茶の効能|下剤成分が大腸を刺激して便を排出させる

センナ茶便秘解消メカニズム

センナ茶を淹れると、センナの茎に含まれているセンノシドがお茶に溶け出します。
お茶として口から摂取したセンノシドは、大腸に到達すると、そこに棲む腸内細菌のはたらきによってレインアンスロンという強力な刺激物質に変化します。
この刺激物質により大腸が刺激され、ぜん動運動が促進、排便に至る、というのが下剤成分センノシドの便秘解消効果のメカニズムです。

 

 

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センナ茶の注意点

下剤成分センノシド注意点

センナ茶の原料であるセンナ茎に含まれるセンノシドは、とても強力な下剤成分で、即効性があるのが特徴です。
しかしセンノシドは強力な成分である反面、腸を刺激して無理やり便を出すという効き目の下剤成分であるため、さまざまなリスクや注意点が存在します。

 

腹痛・下痢などの副作用

センノシドによる便秘解消効果は、いってみれば「動きの弱った腸を刺激して無理やり動かして排便させる」といった効き目のメカニズムです。
非常に強力で即効性がある反面、効きすぎると腹痛や下痢などの副作用をひきおこす恐れがあります。

 

続けて飲むと耐性・依存性のリスク

また、センノシドなどの腸を刺激するタイプの下剤成分は、続けて使うことで腸が刺激に慣れてしまう『耐性』がついてしまうリスクがあります。
腸に耐性がついてしまうと、以前と同じ量を飲んでも効かなくなり、効果を出すためには量を増やしたり、あるいはより強力なものを飲んだりしなくてはならなくなります。
やがて、それでも効かなくなりまた量を増やす…ということを繰り返していくうちに、今度はセンナ茶がないと排便そのものが出来なくなる、という『依存症』を引き起こしてしまいかねません

 

有効成分が下剤成分である以上、センナ茎茶は普通のお茶と同じように毎日の習慣として飲む、というのはおすすめできません
便秘で困っている時に一時的に飲む、といった下剤と同様の飲み方をするのが正しい利用法でしょう。

 

妊婦や授乳中の方の利用にリスク

有効成分がセンノシドである医薬品の添付文書では、妊婦の使用は流産や早産の危険性があると明記されています。
また、授乳中の方が使用すると、下剤成分であるセンノシドが母乳に溶け出し乳児が下痢を引き起こす恐れがある旨の記載があります。
加えて、乳幼児への使用については安全性が確立されていないこと、また高齢者の使用は慎重を期す必要があることなどの注意が書かれています。

 

センノシドを含むセンナ茶にも、これらと同様のリスクがあると考えられます。
「お茶だから下剤と違って安全」というわけではありませんので、使用にあたっては十分な注意が必要です。

 

センノシドの摂取量がはっきりしない

これらのリスクに加えて、センナ茶に含まれるセンノシドの量が一体どれくらいであるのか自体が不明確です。

 

錠剤の医薬品でセンノシドを摂る場合、どれだけの量の有効成分を摂ったのかが明確です。
そのため、効き目が強すぎた、あるいは効かない場合に量の調節が簡単にでき、自分にとって丁度よい量を測るのも容易です。

 

ところが、健康食品であるセンナ茶には、センノシドの含有量の表示がありません。
商品によっても違うでしょうし、場合によっては同じ商品でもティーバッグごとに含まれるセンナ茎の割合が違う、といったこともあるでしょう。
また、お茶として出した場合、どれだけの量のセンノシドがお湯に溶け出すかもはっきりしません。
センナ茎が医薬品として指定されていない、といういきさつから、下剤ほどのセンノシド含有量はないだろうという推測はできますが、それすらも確実なことは言えないのです。

 

 

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キャンドルブッシュ(ゴールデンキャンドル)を含むお茶に注意

キャンドルブッシュゴールデンキャンドル注意点

便秘やダイエットに効果が期待できそうな触れ込みで売られているお茶には、センナ茎の他にも注意が必要な原料があります。
それが『キャンドルブッシュ(ゴールデンキャンドル)』です。

 

キャンドルブッシュ(ゴールデンキャンドル)はセンナに近い種類の植物で、センナと同様に下剤成分センノシドを含んでいます
また、センナと異なり、キャンドルブッシュの葉や実は医薬品扱いとはならず、健康食品に使用できます
これがすなわち、センナ茎よりもキャンドルブッシュの方がセンノシド含有量が高い、ということにはならないのですが、いずれにせよ強力な下剤成分を含んでいることに違いはありません。

 

さらに注意が必要なのが、キャンドルブッシュには別名が多く、予備知識が無いと原材料を見てもキャンドルブッシュが入っているかどうかがわかりづらい、という点です。
キャンドルブッシュの別名には、

  • ゴールデンキャンドル
  • カッシア・アラタ
  • ハネセンナ
  • ゴールドブッシュ

などがあります。

 

キャンドルブッシュを含むお茶については、十分な注意表記なしに下剤成分を含む成分が販売されていることへの危険性について注意を喚起する文書が独立行政法人国民生活センターから発行されています。

健康茶として売られている製品を購入する際は、原材料をよく確認することをおすすめします。

 

 

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まとめ:「お茶だから安全」というイメージは危険

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健康食品というカテゴリで販売されているセンナ茶やキャンドルブッシュ原料のお茶は、医薬品扱いの商品と異なり、このようなリスクについてや注意喚起が書かれていないケースが多くあります
また、買う側も、「お茶だから下剤と違って安全」という先入観もあって、注意書きに目を通さず普通のお茶と同じような感覚で飲んでしまいがちです。
便秘やダイエットにいかにも効きそうな触れ込みで売られているお茶には、このようなリスクがある商品も存在する、ということを是非知っておいてください。

 

 

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